東京大學醫科學研究所附屬病院

病院長あいさつ

病院長 四柳 宏

病院長 四柳宏

 東京大學醫科學研究所附屬病院(醫科研病院)は、北里柴三郎博士が創設された伝染病研究所時代の1894年に、當時脅威であった感染癥の研究と治療をつなぐための醫療機関として設立されました。このように125年という長い歴史をもつ醫科研病院は、現在、我が國唯一の國立大學附置研究所附屬病院というオンリー?ワンの存在です。設立當時の使命を受け継ぎ、難しい病気に対する畫期的な診斷や治療の方法を開発して患者さんに屆けることが今も當院の使命であることに変わりありません。臨床現場では、がん?感染癥?免疫疾患の領域において、標準治療では治りにくい病気の患者様や他の病院では診療経験の少ない稀な病気に罹った患者様を積極的に受け入れるプロジェクト診療を行っています。とりわけ、基礎研究の成果を治療に役立てるための橋渡し研究(TR:トランスレーショナル?リサーチ)や、初めてヒトに実施するFirst-in-Man試験のような早期臨床試験に積極的に取り組んでいます。実際、造血幹細胞移植を含む細胞治療、遺伝子治療、ゲノム醫療など先進的ながん治療において我が國の先鞭をつける役割を果たしてきました。

 一方で、「研究所病院」という言葉が想起させる近寄りがたい雰囲気とは無縁の病院です。都心でありながら閑靜で、周囲は緑に囲まれた恵まれた環境の中にあります。また、比較的交通の便も良いので、地域の患者様だけでなく全國各地から患者様が來られています。そして、當院には先端醫療開発に意欲的な醫療スタッフが全國から集まり、治療困難な病気を克服すべく、日夜奮闘しています。當院のスタッフは患者様や御家族に対して、病気だけでなく心理面や社會的側面も含めて幅広く考慮しながら個々人に合ったあたたかい診療(全人的醫療)を行うことを心がけています。大學醫學部附屬病院と比較すれば病床の數もスタッフの數も少ない規模で運営されていますが、“山椒は小粒でもピリリと辛い”存在感のある病院であり続けたいと願っています。

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